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作品をつくる音 #01中島晴矢(現代美術家/ラッパー)の場合

作品制作のかたわらには、よく音楽が存在する。徹夜明けのモニターから、制作中のイヤホンの中から流れ込み、思わず匙を投げそうになる瞬間には、そのあと一歩を進める追い風になる。 「作品をつくる音」は、アーティストが各作品の制作中に聞いていた楽曲を紹介する、リレー形式の企画。今回登場するのは、現代美術家として、またある時はヒップホップユニット「StagBeat」のMCとしても活動する、中島晴矢。

text_Haruya Nakajima edit_Kentaro Okumura

「INSECT☆CAGE」を作った音

「INSECT☆CAGE」中島晴矢/パネル、ラッカースプレー/1800×4525 mm(2017)
Meiso 「丑三ツ feat. Kuroyagi, MA$A$HI」

Meisoのアルバム「轆轤」から、批評家でもある吉田雅史 a.k.a MA$A$HI による ’90 なシヴいビートの上に乗って、このグラフィティを描いてました。Meisoの巧さは言うに及ばず、とにかくKuroyagiのフロウは天才的。

「浦島現代徘徊譚」を作った音

「浦島現代徘徊譚」中島晴矢/映像、写真、立体などのミクスト・メディア/インスタレーション(2016)
CHICO CARLITO「一陽来復 ft.CHOUJI,唾奇」Beats by Sweet William

フリースタイルダンジョンで有名なラッパー・CHICO CARLITOと、沖縄の仲間たちによる楽曲を、福島は小名浜で制作しながら聴いてました。この曲が入ってるCHICOのアルバム『Calito’s Way』のクオリティも素晴らしいし、CHOUJI、唾奇のラップもいなたい。

「VIVID」を作った音

「VIVID」中島晴矢/パネル、アクリル絵具、ラッカースプレー(2016)
MGF「O.F.」

3MCのラップクルーMGFのアルバム「Float in the Dark」の中で一番好きな楽曲です。最近リリースされたBLACK FILEによるMVも背景の夜の渋谷含め最高だし、図らずも渋谷の再開発をテーマにした本作ともリンク。

「抜け鍬形」を作った音

「抜け鍬形」中島晴矢/衝立、ラッカースプレー、ペン(2017)
Stag Beat「A DAY IN THE LIFE」

自分のやっているヒップホップ・ユニット「Stag Beat」のアルバム『From Insect Cage』のジャケットにも使った、落語を下敷きにした作品です。リリースパーティで展示しましたが、アルバムの中から一曲。MVも含め、何も無い街を散歩する日常についてのラップです。

【バトンを繋ぐアーティスト】

TYM344(美術家・漫画家)

Profile

中島晴矢(なかじま・はるや)

現代美術家/ラッパー

1989年神奈川県生れ。法政大学文学部日本文学科卒業、美学校修了。

主な個展に「ペネローペの境界」(TAV GALLERY)、「上下・左右・いまここ」(丸木美術館)、「ガチンコ—ニュータウン・プロレス・ヒップホップー」(ナオナカムラ)、主なアルバムに「From Insect Cage」(Stag Beat)など。

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