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Diary from UK #03|雨宮透貴

七尾旅人、田我流、水曜日のカンパネラなど、アーティスト・フォトの撮影や音楽系メディアでの仕事で知られるフォトグラファー・雨宮透貴。2015年の夏から秋にかけて”武者修行”としてBasement Jaxxのイギリスツアーに同行し、昨年秋から拠点をイギリスへと移した。「Diary from UK」は、そんな雨宮がイギリスから撮り下ろしの写真とともに綴る、フォトダイアリー。

text&photo_Yukitaka Amemiya / edit_Kentaro Okumura

Parklife Festival in Manchester

先日マンチェスターで行われたparklife festivalに行ってきました! フェス本場のUK、しかもたくさんの伝説的なミュージシャンを輩出しているマンチェスターでのフェスティバルということで、一体どんな内容なんだろうと期待に胸を膨らませて乗り込みました。

 

 

 

 

 

 

 

まず最初に目に飛び込んできたのがグランドの悪さ! 前日に雨が降り、コンディションはドロドロのグシャグシャ。はっきり言って最悪(笑)。しかしここはUK。日本であればみんなが萎えてしまう環境も、マンチェスターのユース達には全く関係のない様子。むしろ泥を楽しんで駆け回っている! このバイブスに圧倒されて、早くも日本で行われるフェスとは全く異なるものだと大いに実感。イエーイ!!

 

 

 

 

 

 

全体的にクラブミュージックが多いこのフェス、会場では激しい低音が鳴り響いて、まるで泥と雨に反抗するかのように皆激しいダンスで雨を吹き飛ばしていく。その光景はまさにクレイジー…遊びへの本気度合いにただただ圧倒される。ちなみにこのフェスは二日間行われ、二日通し券でも150ポンド(22000円)で、出演アーティストの豪華さを考えるとかなり安い。

それが関係あるかはわからないが、みんな多少の雨や泥など全く気にしない。ゆったりとした音楽も少なく、とにかく騒ぎ踊ることに特化したフェスといってよいだろう。

そして忘れてはならないのがオーディエンスをぶっとばす豪華な出演者たち!

 

Moodymann

フロアーに降りて来てみんなに酒を配りまくる、彼のDJはいつも最高。体験していない人はぜひ!Childish Gambinoを最高のタイミングでかけて僕の心を鷲掴み…。

 

 

Anderson .Paak

今もっとも優れたパフォーマンスをするアーティストの一人といっても過言ではない、Anderson .Paak。今年は世界中のフェスに引っ張りだこで、この日のステージも段違いの勢いがありました。ラップ、歌声、ダンス、そしてドラマーとしても一流のパフォーマンスをキメる彼のステージは最高にセクシーで、オーディエンスをハッピーな気持ちにさせます。

 

 

The 1975

地元マンチェスター出身のバンドということもあり、このバンドを目当てに来た人も大勢いただろうと予測できる大盛り上がり。このフェスでは少数派のロックバンドサウンドが耳を違った形で癒してくれました。

 

 

Run the Jewels

こちらも今年世界中のフェスに出演している人気者。日本では世界との知名度の差があるかもしれませんが、US・UKでは超人気。普段hiphopを聞かない人でも楽しめるサウンドとパフォーマンスでがっつり盛り上げていました。知らない方は要チェックです。

 

 

Mick Jenkins

アゲアゲなライブが多い中、渋いライブをキメていたMick Jenkins。メッセージの強いリリックでドープな世界観を作り上げていました。

 

 

Flying Lotus

泣く子も黙るFlying Lotusのサウンドは、相変わらずの独特の世界観で会場をロックしていました。透明な幕をステージの前列に作り、レイヤーを生かしたプロジェクションマッピングは、まるで3D映像のよう。

 

 

stormzy

ロンドン発のグライムシーンを牽引する、今大注目のstormzy。日本ではまだまだ知らない人も多いかもしれませんが、今全英チャートを席巻していて、こっちのユースからは絶大な支持を得ています。ライブ前には何人にも「stormzyのライブはいつどこでやるの!?」と尋ねられたほど。なぜみんな俺に聞くんだ!?と思いながらも人気を肌で実感しました。

 

 

Sampha

素晴らしい歌声を届けてくれたSampha。こちらも今注目のロンドン出身のシンガーです。今年のフジロックのステージにも出演しました。

 

 

Muramasa

ロンドン発のアーティスト、Muramasa。コーチュラフェスティバルでのパフォーマンスも記憶に新しい彼のサウンドは、間と抜けが気持ちの良い。是非一度体験していただきたいです。

 

 

Frank Ocean

この人のライブを観たくてpalklifeに来たと言っても過言ではないぐらい楽しみにしていました。新しいポップスの形を提示した彼のパフォーマンスをこの目にできたことは本当に価値のある時間でした。

 

そんな彼は30分遅れでアリーナの真ん中に作られた円形のステージに登場。遅れたのにも関わらず、一曲目を3回もやり直しました(笑)。しかしその後は美しい歌声とサウンドで、まるで彼の家に招待されて音楽を聞きに来たかのような雰囲気に。それまでのダンスしまくりの雰囲気がガラッと変わり、皆じっくりと耳を傾け、そのスピリチュアルな一時を味わいました…最高です。

 

 

 

今年のParklifeにはスペシャルゲストとしてマンチェスターの市長が登場。

この日は記憶に新しいマンチェスターで起こったテロ(アリアナ・グランデのライブ中に起こった自爆テロ)からまだ一週間ほどしかたっていませんでした。市長はテロと戦っていくという意思表示を込めて会場に挨拶に来たようです。

 

 

Fatboy Slim

最後はUKが誇るダンスミュージック、Fatboy Slimでフィナーレ! これだけのアーティストを堪能して最後にFatboy Slimが来たらもうお腹いっぱい! ご馳走様でした!

 

とにかく全てがパワフルなparklife festival。世界各地いろんな種類のフェスがありますが、ここまでストイックに「騒ぐこと」に重点をおいたフェスはなかなか味わえないかもしれません。マンチェスターという土地が持つ音楽の歴史や人々と音楽の関わり方を垣間見た気がします。

 

 

Profile

雨宮 透貴(Yukitaka Amemiya)

ミュージシャンに会いたいという理由でカメラを購入し、2009年からフォトグラファーとして活動を開始。日本の音楽シーンを中心にメジャー、アンダーグラウンド問わず多くのミュージシャンの撮影を行ってきた。2015年にBasement Jaxxのツアーにフォトグラファーとして参加したのをきっかけに翌年の2016年9月からイギリス、ロンドンに在住。ロンドンをベースにフォトグラファーとして活躍中。

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