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茅場町の廃ビルが写真1色に染まった3日間。ART PHOTO TOKYOレポート

2016年11月18日〜20日にかけて開催された、新たな写真の祭典であるART PHOTO TOKYO。写真と映像をテーマにした新しい切り口のアートフェアで、TARO NASUやG/P GalleryやMISA SHIN GALLERYに、VICE MEDIA JAPAN株式会社も含む21ギャラリー、そして若木信吾やレスリー・キー、森田恭通ら12アーティストが参加した。luteのYoutubeチャンネルでも人気の米原康正監督による「ランナーズパイ」も、ブースに登場。同ブースを中心に、当日のレポートをお届けしよう。

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茅場町に突如出現した、アートフォトの現在地を示す展示

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今回が初の開催となるART PHOTO TOKYO。これまでのアートフェアが、ギャラリーが取り扱うファインアートを作品として展示してきたのに対し、コマーシャルフォトやファッションフォトも同じステージに展示した。複数のギャラリーが一堂に介するアートフェアは少なくないが、作家による作品と、広告のために制作された作品とを並べることは珍しい。

『ART PHOTO TOKYO -edition zero-』が目指しているのは 日本独自のストラクチャー。アジアのクリエイティブなハブとなるアートフェアの実現です。

ART PHOTO TOKYO -edition zero-

こういったまったく新しいタイプのアートフェアのディレクターを務めたのは「hiromi yoshii gallery」の吉井仁実。従来の枠組みを取り払った世界でも稀有な展示は、開催前からアート、写真のジャンルを越えて、多くの人々の注目を集めていた。

それを裏付けるように、会期前日の17日に行われたレセプションでは、スーツ姿の年配の男性からカジュアルな服装の若者まで、佇まいの異なる人々が多く見られた。普段接している写真のチャンネルが違う人たちが、別の入り口を見つけるためのしくみは随所にあり、会期中には小室哲哉がライブを行ったほか、メディアアーティストの脇田玲とのトークイベントも開催。出展作家と編集者の組み合わせによるトークも多数開催され、アートコレクターだけでない幅広い層に間口を広げた。

なお、会場に選ばれたのは茅場町共同ビルディング。1965年に作られた重厚な造りのこの建物は、2020年を目指して進められている再開発プロジェクトの中心地にあり、近い将来取り壊しが予定されている。ART PHOTO TOKYOではすでに一部のテナントをのぞいて空室となった部屋を出展者ごとにアレンジでき、床に砂を敷き詰めたり、灯りのない真っ暗な空間に映像を流したり、あるいはシンプルに写真だけを整然と並べたりと、空間を存分に活用した展示が見られた。

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